中国以半导体自立摆脱“摩尔定律”的束缚

发布时间:2020-10-14发布部门:总裁办公室

ASML制造的EUV曝光设备价格昂贵,大约为每台200亿日元左右(工厂的组装现场,拍摄于2019年4月)=ASML提供

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美国政府的出口限制是否会使中国的半导体产业陷入困境?

全球许多相关公司都因为限制向华为技术(HUAWEI)和半导体代工生产的中芯国际集成电路制造公司(SMIC)供应半导体及导体制造设备、设计软件的政策,从9月下旬开始与这两家公司停止了交易。 

日经视角

编辑委员会从每天的新闻中收集相关信息,从独特的角度对其进行分析。

即使这样的局面,也不能断言没有回旋的余地。中国有1000多家新兴的半导体相关的公司。如果华为和中芯国际转而向这些公司购买进口的半导体芯片、设计软件和制造设备,事实上则有可能实现半导体的采购并扩充制造设备。

一直有着良好业绩的美国半导体设计自动化软件公司新思科技(Synopsys)的董事长兼联席CEO Aart de Geus博士明确指出:“在中国,许多与半导体相关的公司(除华为外)都购买了很多(设计软件)。”所以是不能否定在中国被转售的状况。 

台湾最大的无晶圆厂半导体公司联发科技(Media Tech)在美国的销售额较低。尽管已停止与华为进行交易,但它可能会做好接受美国制裁的准备后接受华为的订单。联发科技可以在不透露终端用户明细的情况下发出订单,世界上最大的半导体代工生产商台湾积体电路制造(TSMC)或许也可以这样操作。 

短期内,出口限制的影响和效果都值得怀疑,就中长期而言,是否可以通过贸易管制来维护美国日本和欧洲在半导体技术的优势地位就更不明朗了。

华为在北京(9月)展览会上的展位=路透社

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因为目前延续所谓的“摩尔定律”的技术的主导作用正在发生根本的改变,该定律指,安装在一个半导体芯片上的晶体管元件的数量在一年半到两年内翻了一番。换言之,处理器的性能每隔两年翻一倍。技术的更新迭代会使行业先驱的统治地位发生动摇,并为像中国这样紧跟时代的追随者提供赶超的机会。 

传统概念的集成度提高已通过将硅基板平坦表面上延伸的电路的线宽变窄实现了微细化。然而,自2000年代后半叶起,当线宽缩小至35纳米(1纳米= 10亿分之一)时,技术上就变得尤为困难,导致微细化的进程慢了下来。

因此,通过利用平面上的微细化技术转换也可以使元件垂直堆叠或将电路表面本身堆叠为多层从而达到使每个芯片的元件数量“量子化”增加的超晶格技术仍可以继续让摩尔定律做主角。

量子化早已成为智能手机上存储照片等使用闪存的标准。在当电路表面达到具有可以堆叠到128层的立体化的同时,曾经被缩小到大约16纳米的电路线宽现在又回到了2030纳米。

已成为计算机和智能手机“大脑”的逻辑半导体,及作为将其处理过的信息散布出去的“作业机”的DRAM存储器半导体,也都发生着从微细化变为量子化的技术改变。

如果实现量子化,则可以在用光线将电路图投射到基板上这一被叫做“曝光”的半导体制造工艺段上,即使是利用极短波长的“极端紫外线(EUV)”的并不是最先进的技术,也可以为制造高性能半导体开辟新的道路。

为了使用EUV,在成膜和清洁等所有过程中都需要有与EUV兼容的最先端设备,但如果实现了量子化,则只在那些可以对应微细化的设备上下点功夫就可以开辟新的道路。当然这肯定不容易,就像半导体业务顾问的大山聪先生所说“难度和成本都要低于EUV化,但除了闪存之外,还没有实现量子化的技术” 。

目前,世界上只有荷兰的ASML可以使用EUV制作曝光设备。那些基本技术的知识产权大多数都由美国持有。因此,荷兰政府也不允许ASML向中国出口EUV设备。EUV技术以外的曝光设备,日本的尼康和佳能可以生产。根据对制造设备进行市场研究的Global Net的估计,EUV第一代之前的曝光设备,尼康的市场份额在19年为8%,在第两代之前为35%。第三代前,佳能又拿走了26%的市场份额。只要加大适用于量子化方面的研发力度,就有机会再次扩大市场份额。

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据业内人士说:“很多中国公司都表示可以提供资金的支持请尼康和佳能两家公司共同开发除EUV以外的新型曝光机。”此外,中国政府已经也开始认真致力于制造设备和设计软件的开发了。

为了建立中国的DRAM制造系统,尔必达(ELPIDA)的前社长坂本幸雄(Yukio Sakamoto)于去年秋天被半导体巨头紫光集团聘请为高级副总裁。他笑着说“托特朗普的福,我们决定自己开发技术”。

的确,中国关于在2025年前将半导体自给率提高到70%的国家目标大概是实现不了了。但是,从长远来看,来自美国技术的“军队攻势”可能成为了推动中国半导体产业走向独立并自强的巨大力量。

 日文原文:

中国、半導体自立に活路 「ムーアの法則」変質で

編集委員 小柳建彦

米中衝突 アジアBiz ファーウェイ

ASMLEUV露光装置は1200億円前後と高額だ(同社工場の組み立て現場。20194月撮影)=ASML提供

米政府の輸出規制で、中国の半導体業界は窮地に追い込まれるのか――。

華為技術(ファーウェイ)や半導体受託生産の中芯国際集成電路製造(SMIC)などへ半導体や半導体製造装置、設計ソフトの供給を制限する措置で、世界の多くの関連企業が両社との取引を9月後半からストップした。

Nikkei Views

編集委員が日々のニュースを取り上げ、独自の切り口で分析します。

だが、迂回路がないとは言い切れない。中国には1000社を超える新興の半導体関連企業があるという。ファーウェイやSMICがそれらの企業によって輸入される半導体チップや設計ソフト、製造装置を買い集めれば、半導体の調達や製造設備拡充が事実上できるようになる。 

好調な業績が続く米半導体設計自動化ソフト大手、シノプシスのアート・デジアス会長は「中国では(ファーウェイ以外の)数多くの半導体関連企業が(設計ソフトを)たくさん買っている」と明言する。中国国内での転売が否定できない状況となっている。

台湾ファブレス半導体最大手の聯発科技(メディアテック)は米国向け売り上げが少ない。今はファーウェイとの取引を止めているものの、米国の制裁覚悟でファーウェイからの発注に応じる可能性もささやかれる。メディアテックは最終ユーザーの内訳を明かさずに製造を発注できるとみられ、半導体受託製造世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)も受けられるかもしれない。 

短期的にも輸出規制の効果には疑問が残るが、中長期的に米日欧の半導体技術の優位が貿易管理で維持できるかは一段と不透明だ。

北京で開かれた展示会でのファーウェイのブース(9月)=ロイター

というのも現在、半導体チップ1個に搭載されるトランジスタ素子数が1年半~2年で2倍になる、いわゆる「ムーアの法則」を継続する技術の主役が根本的に替わりつつある。技術の世代交代が先行者の優位を揺るがし、中国のような後続者にもキャッチアップの機会をもたらす可能性があるのだ。

従来の集積度向上はシリコン基板の平面上に張り巡らされた回路の線幅を細くする「微細化」で実現してきた。ところが、線幅が35ナノメートル(1ナノ=10億分の1)あたりまで小さくなった2000年代後半から技術的に難しくなり微細化の歩みは遅くなる一方だ。

そこで、平面上での微細化よりも素子を縦に積んだり、回路面そのものを何層にも重ねたりすることでチップ1個当たりの素子数を増やす「立体化」の技術がムーアの法則を継続する主役になろうとしている。

スマホの写真保存などに使うフラッシュメモリーではすでに立体化が標準となった。回路面を128層まで重ねる立体化が進む一方、一時は16ナノメートル前後まで微細化が進んだ回路線幅が今では2030ナノメートルに逆戻りしたという。

パソコンやスマホの「頭脳」にあたるロジック半導体や、それが処理する情報を広げて置いておく「作業机」にあたるDRAMメモリー半導体でも微細化から立体化に主役交代が起きようとしている。

立体化であれば、光線で回路図を基板に投射する「露光」と呼ばれる半導体製造工程で、波長が極端に短い「極端紫外線(EUV)」を使った最先端の技術でなくても、高性能半導体を作る道が開ける。

EUVを使うには成膜や洗浄といったすべての工程でもEUV対応の最先端装置が必要になるが、立体化なら従来の微細度を前提にした装置に手を加えれば道が開ける。それも決して簡単ではないが、「EUV化に比べると難易度もコストもハードルが下がる。それにまだフラッシュメモリー以外では立体化技術は確立していない」と、半導体事業コンサルタントの大山聡氏は言う。

現在EUVによる露光装置が作れるのは世界でオランダのASMLだけ。その基礎技術の知的財産権の多くは米国が持つ。このためオランダ政府もASMLによるEUV装置の中国への輸出を許可していない。EUV以外の露光装置なら、日本のニコンとキヤノンが作れる。製造装置の市場調査を手掛けるグローバルネットの推計によると、EUV1世代前の露光装置では、ニコンのシェアは19年で8%2世代前だと35%3世代前はキヤノンが26%を握る。立体化に合う研究開発を拡充すればシェアの再拡大も可能だ。

EUV以外の新型の露光装置を共同開発するよう中国企業から両社に資金提供のオファーが盛んに来ている」と、業界関係者は話す。このほか製造装置の開発や設計ソフトの開発も中国政府は本気で取り組み始めている。

中国のDRAM製造体制確立のため、半導体大手の紫光集団に昨秋、高級副総裁として迎えられた坂本幸雄・元エルピーダ社長は中国で企業幹部に「トランプさんのおかげで、我々は技術を自力で開発する決心がついた」と笑顔で言われたという。

たしかに25年までに半導体自給率を7割に上げるという中国の国家目標の達成はほぼなくなった。しかし長期的にみると、米国による技術の「兵糧攻め」は中国の半導体産業の自立・育成をむしろ後押しする可能性がある。